管理人の独り言
le monologue
凱旋門のラッピング
1980年代の半ばくらいに、とある海外の建築雑誌で、パリにあるポンヌフ(パリで一番古い橋)をラッピングしている記事を目にしました。橋ごと布でくるんでしまう芸術のスケールに驚き、見てみたいなーと思ったことがありました。
つい先日、凱旋門をラッピングという記事を見つけました。えー、これはあのときのあのアーチストに違いない。ポンヌフもすごいけれど、凱旋門のほうがさらに大きく知名度が高い、あの凱旋門を丸ごとくるんでしまうなんてー。と驚き、アーチストのことを調べてみました。クリストというブルガリアのアーチストで、このプロジェクトの構想は60年前。残念ながらクリスト氏は昨年の5月に亡くなったそうですが、没後もチームはプロジェクトをあきらめることなく、この9月に完成したそうです。
なんかすごい。ポンヌフと凱旋門のラッピングといい、レアンドロ・エルリッヒの溶ける家といい、ルーブル美術館のピラミッドといい、元駅だったオルセー美術館といい、こういう芸術を受け入れるフランスもすごい。古き美しき都のパリは、古いものも新しいものも受け入れてしまう。素晴らしいです。
凱旋門を包んだ布は、メタリックなファブリックなので、時間や気候により色が変化するそうです。
本来の凱旋門が見えなくなるので、賛否両論ありそうですが、この一瞬のアート、できることなら観てみたいものです。あー、パリは遠い。
今週の展示は「悠遠レトロジカ」、25名の作家によるレトロをテーマにしたイラストの展示です。レトロな可愛い女の子のイラストはどこかなつかしい感じがします。是非会場でご覧ください。27日まで。